SSブログ

SMBマルチチャンネルをやってみる【LAGより速い?】 [3GHSP]

本日もProxmoxがらみのサーバーネタである。

DSC_1324.jpg

ZFSにして300Mバイト/sくらいの性能が出るのに、ネットワークが「遅い」せいで100Mバイト/sしか速度が出ないのは「なんかシャク」である。10Gスイッチを導入したものの、ポートが2つしかない。なので、サーバー間は10Gで繋がっているものの、Windowsクライアントとサーバー間のファイル転送はクライアントPCのネットワーク速度が上限となってしまう。

ギガビット4本でLAGを組んでも、普通にファイル転送したら100Mバイト/sしか出すことはできない。これはやっぱり寂しいものである。

前にもこのブログに書いたかも知れないが、LAG組んでいても一人で使っている分には速度的にはほとんどメリットがない。冗長構成になるので「耐障害性が上がる」っていうのはあるけどねぇ。

なんか、無駄に4ポートでLAGしちゃった感があるので、どうもシャクなんだよねぇ...

IMG_0217.jpg

Samba multi channel



ふと、そういえば、Sambaでマルチチャンネル機能ってあるよなぁ。
LAGしても、クライアントが1台だと意味ないけど、チャンネルを複数使ってファイル転送するのなら、そりゃあ速くなるよね。これはやってみるしかない?

スイッチでVLAN切れるし。ポートもいっぱい余ってるし、これはやってみるしかないでしょう。

でやってみた。

まずは、スイッチでVLANを切る。multi channelするには、異なるネットワークセグメントが必要らしい。
前からあるL2SWには24ポートもあるし、10GのL2SWに移動したからポートは余っている。
20から24ポートをVLAN2にした。

2023-03-24.png

VLANを切ると、同じスイッチだけどVLAN1とVLAN2で2台のスイッチみたいになる。マネージ型のスイッチだと色々遊べてうれしい。

サーバー側でも「ふたつのネットワークに接続する」ようにする。

10Gのネットワークカードを増設したのだが、オンボードにもLANポートがある。オンボードのLANポートは10G導入により余っている。こっちのポートを別のネットワークに接続してマルチチャンネルにする。

LANケーブルの長さの問題でちょっと苦労した。短いケーブルしかないし、どこにどこが繋がっている(いた)のかなんかよくわからなくなっていて「もうよくわからん」状態である。
長いケーブルは1本しかないよ。

そんな感じでアタフタしたが、なんとか配線は完了。

Proxmoxにインターフェースを追加



ProxmoxのVMやLXCでインターフェースを認識させる必要があるので、仮想IF(ブリッジ)を作成する。
設定はこんな感じでWebコンソールでできる。

2023-03-24 (1).png

VMの方にもIFを追加する。

2023-03-24 (2).png

CentOS Stream 9 だとネットワークの設定がnmcliコマンドでやるようになっていてちょっと手こずるものの、なんとか設定完了。

192.168.0.0/24のネットワークと192.168.100.0/24のネットワークに接続できた。

smb.confでmulti channelを有効に



Sambaサーバーの設定(smb.conf)でマルチチャンネルを有効にしないと効果が出ない。smb.confのglobalセクションに以下を追加

server multi channel suppoert = yes


WindowsクライアントにIFを追加



Windows11の自作PC、実はEthernetの口が2つ付いている。WiFiも合わせたらなんと3つもある。全部オンボードである。
Ethernetは2.5ギガとギガの2つ。だから、IFカードを追加するまでもなく、ケーブルを繋げたら即使える状態。

2.5ギガの口が192.168.0.0/24に接続されているので、ギガビットの方をVLAN2の192.168.100.0/24に接続する。
VLAN2にはDHCPdがいないので手動でIPアドレスを振る。

設定できたら、pingでサーバーとの疎通確認をしておく。もちろん、192.168.100.0/24のネットワークを使ってやる。

Windowsの場合は、IFが有効なら自動的にマルチチャンネルでファイル転送できるらしい。

実験してみる



じゃあやってみるか、一応サーバー、クライアントともに再起動する。

ベンチ結果SSD2.png

左がネットワーク1本、右がマルチチャンネル。

やった!SEQ1MQ8T1はほとんど倍になった。SEQなら効果ありみたいだぞ。RND4Kでは効果ないのか。

200Mバイト/sくらいならHDDのRAIDZでもイケるんじゃない?

ベンチ結果HDD2.png

左がネットワーク1本、右がマルチチャンネル。HDDのファイルサーバーはLXCで稼働。SSDの方はVM。この差なのか、RND4Kでも効果あり?



というわけで、Sambaのマルチチャンネル効果ありですわ。
LANポートが余ってるよという方はお試しあれ。








サイト内を検索

nice!(0) 
共通テーマ:パソコン・インターネット


Copyright Atsushi Asai Google+朝井淳
[改訂第4版]SQLポケットリファレンス

[改訂第4版]SQLポケットリファレンス

  • 作者: 朝井 淳
  • 出版社/メーカー: 技術評論社
  • 発売日: 2017/02/18
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

イラストで理解 SQL はじめて入門

イラストで理解 SQL はじめて入門

  • 作者: 朝井 淳
  • 出版社/メーカー: 技術評論社
  • 発売日: 2019/05/16
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

[データベースの気持ちがわかる]SQLはじめの一歩 (WEB+DB PRESS plus)

[データベースの気持ちがわかる]SQLはじめの一歩 (WEB+DB PRESS plus)

  • 作者: 朝井 淳
  • 出版社/メーカー: 技術評論社
  • 発売日: 2015/03/03
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

Access クエリ 徹底活用ガイド ~仕事の現場で即使える

Access クエリ 徹底活用ガイド ~仕事の現場で即使える

  • 作者: 朝井 淳
  • 出版社/メーカー: 技術評論社
  • 発売日: 2018/05/25
  • メディア: 大型本

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。